ICHIRO株式会社 > ジョン・ラッテンベリー
「とにかく熱い!」吹きガラス体験。お気に入りのグラスが出来ました。
吹く風はまだ冷たいものの、ようやく陽光がゆるみはじめた3月。日本を訪れたラッテンベリー画伯とともに、東京の下町を散策しました。
最初に訪ねたのは、江東区亀有にあるガラス工房「Grass Roots(グラスルーツ)」2人の若いアーティストが主宰する工房で、一般の人たちも吹きガラスの楽しさや面白さを体験することが出来ます。
ジョン・ラッテンベリー画伯も、ここで吹きガラスに初挑戦。初心者はスタッフの手ほどきのもと、ガラスのコップや一輪挿し、灰皿など比較的簡単なものを作ることができ、画伯は今回ロックグラスを選びました。透明な地に白とブルーの細かいグラスをちらし、それを渦上の模様になるように巻いていくと言う技法です。
技術を要する難しい部分はスタッフがやってくれるとはいえ、うまく形を作っていくのは初心者にはかなり難しそうです。
「制作しながら思っていたのは、とにかく熱い!と言うことだけでした。着替えのTシャツを持って行って正解でしたよ。」
とラッテンベリー画伯。それもそのはず、工房の中はとても広くて天井が高く、吹きさらしのようなな構造ですが、中央に置かれた4台の電気炉の中ではガラスが真っ赤に溶け、周辺はかなりの温度。鉄の棒の先につけたガラスに息を吹き込んでいく数分の工程だけで、画伯は既に汗だくです。
「熱いガラスが落ちたりたわんだりしないよう、吹き棒を回し続けるのがとにかく難しい。うかうかしているとガラスがどんどんたれてくるし、つい吹きすぎて変な形になってしまったり・・・(笑)」
形がゆがんだりしても、スタッフの方が随時修正してくれるので、出来上がりはもちろん大丈夫。悪戦苦闘の場面もありましたが、最後はちゃんとロックグラスらしい形に仕上がりました。
「私が作ったのは小さなものですが、大きくて複雑な作品を作るのはさぞ大変なことでしょうね。ガラスに色付けするのに色々な素材を使うこと、それが溶けて再び冷めると違う色になっているのにも驚きました。」
とおっしゃる画伯。大変ながらも、とても楽しい経験だったとのこと。出来上がったグラスには大変満足しておられ、ご自宅で愛用されているそうです。